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離職率75%、低賃金の仕事なのに才能ある若者が殺到する 奇跡の会社 その1

2019-03-06

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離職率75%、低賃金の仕事なのに才能ある若者が殺到する 奇跡の会社 その1

2019-03-06


「スチューデント・メイド(Student Maid)」という学生だけを雇用するという、お掃除屋さんの創立者、クリスティン・ハディード(Kristen Hadeed)の失敗の物語とでもいいましょうか。

最近、「この街がどういう街になったらいい?」という話題を振られて「何度でも失敗していい街」と答えたりしていますが、この本を読むだけで相当な失敗を疑似体験することができます。

本書の終わりの部分に書かれているように、成功談だけでは意味がない、ということで、自分の失敗の経験を語り、読者が抱える課題に対してヒントを与えるような内容になっています。

ということで、邦題は残念ながら筆者のそのような思いが受け継がれなかったのか『離職率75%、低賃金の仕事なのに才能ある若者が殺到する 奇跡の会社』となってしまっていますが、原題は”Permission to Screw Up: How I Learned to Lead by Doing (Almost) Everything Wrong”です。直訳すると、『失敗するための許可証:(ほぼ)すべてのやり方を間違えて、私はいかに学んだか』です。

内容は、起業をして従業員を雇って、今となっては成功している会社なのですが、起業する際の大失敗(融資してもらってお金の1割を使って寿司パーティーをしてしまった挙句、融資されたお金で製造したロゴ入りのグッズは商標侵害で使えなくなるなど)、従業員の管理に関する大失敗、会社が大きくなった時に自分が忙しくなりすぎた時の大失敗などが面白おかしく書かれていて、思わずクスッと笑ってしまいます。

読み物としてもとてつもなく面白いので、サクサクっと読めてしまいます。

それでは、以下、私がぐっときた部分を抜粋させていただきます。

・リーダーのあり方について

完璧さを強く要求するリーダーは、部下を燃え尽きさせる。チームのメンバーは支え合うのではなく競い合い、自分で責任を取ろうとせずに非難しあう。アイデアは共有されることなく、各自がため込む。成功事例はチーム内に広めるものではなく、自分だけのものとなる。

リーダーは、部下が問題を解決しようと苦悩する姿を見守る一方で、介入して代わりに解決するタイミングを見極めなければならない。そのバランスを取るためには、自分が失敗をどこまで許容できるかを知っておく必要がある

マネジャーは指示を出すが、当事者意識は薄い。一方でリーダーは、「自分がやってほしいことを従業員にさせつつ、どうすれば彼らが楽しんでやれるかを考える」

・ミレニアル世代について、これって自分のことじゃんってドキッとしてしまった部分

下積みに興味がなくて、すぐトップに駆け上がれると思っている。顔を見て話そうとせず、小説のように長いメールを送る。批判されるとすねるから、上司は慎重に言葉を選ばなければならない。自分が「インパクト」を与えていると感じられない仕事はさっさと辞めるくせに、どういうインパクトを与えたいのか、具体的に説明できない。

・仕事を教えるということについて

人を信じて大きな責任を託し、失敗する余地を残しておき、自分のミスは自分で取り戻す機会を与えれば、彼らはそこから学ぶ。

新人研修では、掃除のやり方よりも、問題解決のアプローチを教えることを重視するようになった。

すべてを任せれば自分で道を切り開く、という単純な話ではない。バランスが重要だ。まず、本人が、自分はどんなことを期待されているのかを理解する必要がある。そのためには、彼らに任せた仕事に伴う責任について、正しく説明しなければならない。

・子育てについて

親があれこれ世話を焼いた結果、間違えることを恐れて自分で決断を下せない若者が育つのだ。彼らは指示がなければ動けず、自分で考えることができない。親が子供のために何でもしてやることは、図らずも、子供が自信をつける機会を奪い、リーダーシップを身につける機会を奪っている。

問題に直面して苦しんでいる人を、すぐさま救い出す必要はない。彼らの代わりに問題を解決してやる必要もない。必要なのは、自分で解決できると、彼ら自身が思うことだ

1980年代から1990年代に生まれたミレニアル世代をどのように扱うか、という点で興味深い話にはなっているのですが、結局、人に仕事を教える、という部分については、今も昔も変わりがないのかなと思いました。

今や2019年です。

これから就職してくる若者たちは2000年以降の生まれになってきます。

そんな若者たちの育成についても、実は同じような手法で対応できるのではないかな、と思いました。

つづく

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