元気をくれる書物たち

県庁おもてなし課

2019-09-25

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県庁おもてなし課

2019-09-25

いつか読もうと思って、押入れに埋もれていた小説ですが、いい加減色々と読もうと思って、手に取った本です。

行政の体質のおもしろおかしく批判しながらも、日本の地方創生、活性化のヒントが散りばめられている、地域で奮闘している人々への応援小説、というような印象でした。

まずは、文庫本のバックカバーに書かれているあらすじの紹介から。

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とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。若手職員・掛水は、地方振興企画の手始めに、地元出身の人気作家・吉門に観光特使を依頼する。が、吉門からは矢継ぎ早にダメ出しの嵐—どうすれば「お役所仕事」から抜け出して、地元に観光客を呼べるんだ!?悩みながらもふるさとに元気を取り戻すべく奮闘する掛水とおもてなし課の、苦しくも輝かしい日々が始まった。地方と恋をカラフルに描く観光エンタテインメント!
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観光エンタテインメントというよりは、お役所エンタテイメントといったほうがいいかもしれないです。

先日「民間感覚」について記事を書かせていただきましたが、本当にある滑稽なお役所仕事を批判的に描きながらも、日本の地方を愛する有川さんの気持ちが伝わってきます。

私も、お役所と仕事をよくするのですが、この本を読むと本当にあるような滑稽なエピソードがたくさん出てきて、笑えます。

例えば、
・お役所の都合でしか動かない。
・上に話を通すのに時間がかかる。
・見切り発車でいろんなことがスタートする。
・上の一言で、いろんなことが覆される。
・時間の感覚が一般の人々とは違う。
・お役所だからという理由で、公平性を重視しすぎる。

などでしょうか。

この本を読んでいて、これほとんどノンフィクションだよな〜。
絶対、有川さんが経験したことが書かれているんだろうな、と思いました。

案の定、あとがきを読むと、そうだったということがわかりましたが。

この本には、色々なテーマが混じっているように感じました。

日本の地方経済の問題。

日本の地方行政が抱える悩み。

思い通りにいかない地方行政の体質と結果的に企画が骨抜きにされてしまう体質。

そして、こればかりではなく、地方の恋愛事情、就職事情、よくありがちな家庭事情。

そういったものの盛り合わせで、最終的には出身地である高知県をアピールする、という非常に欲張りな小説だったように感じます。

そして、結果として現在の等身大の高知県を伝えることに成功しているように思いました。

あとがきにも、書かれていましたが、是非ともお役所の方々や地方創生に携わる人々に読んでいただきたい本だと思いました。

普通に小説として楽しみながら、ズキっと心を刺されて反省する、そんな内容になっております。

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