先日、元旦に初詣に行き、その帰り道。
我が家の小学6年生の息子はお年玉を持って、近所のゲームセンターに直行しました。
そこでふと思ったのが、「今後、年末年始に家族と一緒に過ごさない人たちが増えるのだろうな」ということです。
現在、私は40代ギリギリ前半ですが、私が小学生の頃はまだ、年末とお正月三ヶ日は休業というお店が多く、遊びに行く場所などほとんどありませんでした。
ですので、自然と年末年始は家族と家で過ごすということになっていました。
私の家の場合は、年末は紅白歌合戦を見て、終わったら初詣に出かけて、元旦は昼頃まで寝て、当時恒例だった「新春スター隠し芸大会」を見ながら、家族で花札をやる、ということが恒例行事でした。
お正月の三日間は花札三昧でした。
小学6年生の時、元旦に友達が「遊ぼ!」と家に呼びに来て、びっくりした記憶があります。
断ろうとしたものの父親から、
「せっかく、遊びに誘ってくれているのだから、遊んで来なさい」
と言われ、渋々出かけた記憶があります。
中学から高校にかけては海外に住んでいたので、年末年始は家族と旅行をするか、家で過ごすかのどちらかでした。
少なくとも一年に一度でも絶対に家族と一緒に過ごす時間があると、大人になってからも、一年に一度は親に顔を見せなければ、という気持ちになります。
仕事などで、顔を見せられない時には、申し訳ないな、となんとなく罪悪感に駆られます。
私の別れた嫁は、「お正月は絶対に家族と一緒に過ごさなければ」という感覚を持っていて、年末に千葉県の私の実家に帰ったにもかかわらず、元旦には一人で熊本の実家に帰っていきました。
これは、これでどうかと思うのですが、彼女にとってお正月とはそういう時間なのでしょう。
さて、近年は、年末年始でもそこらじゅうのお店が営業しております。
そうなりますと、子どもたちもお正月に子どもたちだけで遊んだり、出かけたりする選択肢が増え、親と一緒に過ごすよりは、友達と好きなところに遊びに出かけていく機会が増えるような気がします。
また、もしかしたら親も子どもが家にいるのは鬱陶しく思うのか、喜んで子どもを見送ってしまっているのかもしれません。
結果として、子どもの中に「家族と一緒に過ごすべき時間」の感覚が薄まっていきます。
そうすると、成人した際に、子どもが実家に顔を出す、ということが少なくなってしまうのではないでしょうか。
子どもが成人した際に、実家に顔を見せて欲しいようであれば、子ども時代に家族と一緒に過ごす習慣を作り、その感覚を身につけさせておくのが良いのかもしれませんね。
逆に、子どもの頃に家族と一緒に過ごした記憶が薄い大人は、子どもが家族と一緒に過ごす時間が少なくても、そこに違和感を感じることはないのかもしれません。