ゲームの時間を大幅に制限した結果、子どもはどうなった?

2024-02-19

2月の終わり頃に「子どもにゲームで遊ばせるのは何歳から?」という記事を書きました。

その記事を書いた当時、小学6年生の息子は「一日2時間ゲームで遊んでも良い。ただし、22:00には必ず寝ること。やるべきこと(宿題、お風呂に入ること、歯を磨くこと)などは忘れずにやること」というルールの中で、ゲームで遊んでも良いことになっていました。

ところが、1日2時間のゲームの時間は守るものの、「2時間を死守」するために、宿題をやらなかったり、言われるまでお風呂に入らなかったり、寝るギリギリまでゲームをやっていて歯を磨かずに寝てしまったり、ということがしょっちゅうありました。

ということで、その時に平日はゲームを禁止にして週末(土日)と祝日だけゲームを1日2時間やってもいいというルールに変更しました。

当初は猛反対だったのですが、慣れてくるとそのルールはそれで落ち着いてきました。

日曜日の夜、ゲームが終わると、

「ゲーム、テーブルの上に置いておくから片付けておいて」

と言って寝ます。

そして、驚くべき変化が子どもに起こりました。

どのような変化かといいますと、

1)ありがとう、ごめんなさいをしっかりと言えるようになった、

2)今まで、いやいやだったお手伝いを進んでするようになった、

3)「OO取ってくれる、OOしてくれる」という要望に対して、言い訳を言わずにすぐにやること多くなった、

というような変化です。

「最近、進んでお手伝いやるね」

と伝えてみたところ、

「ゲームないと、暇だし、お手伝いやってもいいかなって気持ちになるんかな」

という答えでした。

以前「YOUTUBEやネットゲームなどが子どもに与える影響」というタイトルでCBC Newsの動画を紹介したことがあります。

その内容はといいますと、Youtubeやネットゲームなどに夢中になる子どもは空想する時間が少なくなり、空想をしないことで、他人のことを思いやったり、気遣ったりすることができなかったり、イライラする子どもが多くなる、というようなものでした。

ですので、我が家の息子にも「空想」する時間が増えて、他人のことを思いやることができるようになったのかもしれません。

私は、もっと単純な理由なのかな、と思ったりもしています。

「ゲームを2時間やっていい」

というルールは子どもにとっては、おそらく

「ゲーム2時間やっていいんだから、ゲーム2時間絶対にやらなきゃ」

ということなのではないでしょうか?

「やってもいい」「やりたい」という気持ちが、「やらなければ」という気持ちになってしまっているのではないでしょうか?

例えば、大人でもそのようなことはあります。

例えば、

「今日、19:00からのドラマみたいな」

「今日は新しく買った小説を100ページ読みたいな」

と思ったとします。

すると、それがいつのまにか

「今日は19:00からドラマをみなければ」

「今日は新しく買った小説を100ページ読まなければ」

というような与えられた仕事のように、課題となってしまうことはありませんか?

「19:00からドラマを見なければ」

と思ったときは、友達からの誘いも断ってしまったり、ちょっと上司に引き止められただけでイライラしてしまったりすること、ありませんか?

子どもも、そのような時の大人と同じなのかもしれません。

大人としては「ゲームを1日2時間やってもいい」というルールは「時間があればゲームを2時間までやってもいい」ということなのですが、子どもにしてみれば「1日に2時間は絶対にゲームをやらなければ」となり、子どもの気持ちを焦らせたり、慌ただしくさせたりしているのかもしれません。

現在、コロナウィルスの影響で学校もなく、宿題もなく、暇をもてあましている息子ですが、だからと言ってゲームをやりたい、ということはありません。

そもそもなければないで問題のないゲームですから、本人もそれで一応は落ち着いているようです。

ということで、結論ですが、

「ゲームを週末(土日)と祝日だけ2時間してもいい」

というルールに変更した結果、子どもは精神的に落ち着き、お手伝いも積極的にするようになったということでした。