堀之内 九一郎『どん底からの成功法則』感想 その1

2024-01-15

「どん底」をテーマにした本の二冊目です。

そのタイトルも『どん底からの成功法則』です。

今回の著者は、リサイクルショップ「生活倉庫」の創設者であり代表を務めた堀之内九一郎氏です。

以下、ウィキペディアの「堀之内九一郎」という項目に書かれていた内容を簡単にまとめてみました。

鹿児島の裕福な家庭に生まれた堀ノ内氏は、二十歳前後で父母を亡くした。

その時に家業を継ぐが、廃業させてしまい、両親から譲り受けた多額の遺産も遊んで使い切ってしまう。

その後、40種類以上もの事業を立ち上げるものの、すべて廃業。

1億5000万円の借金を抱え、自殺を試みたこともあるが失敗。

借金の取り立て屋に追われる中で、取り立て屋に「お金を返すために商売をするからお金を貸す」ように頼み、借りた金で健康食品の会社を起業し、借金を全額返済。

しかし、その会社も詐欺事件に巻き込まれ、倒産。それが原因で妻と子供に逃げられる。

妻と離婚後、1985年に鹿児島から失踪し、東京を目指すが、浜松市内で所持金が底をつき、ホームレスとなる。

ホームレスの際に捨てられた家電製品を修理し、ホームレス仲間や中古屋に売って、お金を稼ぐ。

捨てられた家電製品を売って貯めた18万円を元手に、15坪の倉庫にリサイクルショップ・生活創庫を開店。

1992年に法人化し最盛期に年商102億円となる。

2013年5月1日にネット化の影響を受けて、約15億円の負債を抱え生活創庫が倒産。

現在は鑑定士や実業家として活躍している。

さて、そんな彼が、「どん底」にいた時にしたことはなんなのか、ということが書かれています。

一つは反省。
反省をしているようで、人間は実は本気で反省することがほとんどない。
「どん底」を経験してはじめて本当の反省をする機会がやってくる。
まずは、徹底的に反省することが大切。

次に自分の「自信のカケラ」を見つけること。
どん底にいる時には、何もかも自信をなくしてしまい、やる気も出なくなる。

そんな時は、過去の自分の経験を思い出し、ほんの小さなことでもいいので、何かを達成したことを思い出し「私にはできる」と考える。
そうすることで、前向きになれる。
例えば、宿題を毎日やった、数万ピースのジグソーパズルをやり遂げた、50km歩ききった、マラソンを完走してみた、など本当になんでもいいのだそうだ。

次に重要なのは、何か目標を見つけること。
目標が見つからない人は、自分の小さな欲求をまず満たしてみる。
例えば、ご飯をお腹いっぱい食べたい、など。
そうすれば、次、またその次と少しずつ欲求が大きくなり、自分の目標や進むべき方向が見えてくる。

目標が見えたら、例え効率が悪いと思っても小さな一歩を踏み出してみる。

そして、運を引き寄せるためには、人が集まってこないといけない。
では、人はどういうところに集まってくるのか。
それは楽しい人間のところに集まってくる。
だから、どん底にいるときこそ意識的に「楽しい人」を演じることで運を引き寄せることができる。

このように、堀之内氏は述べています。

私自身は、今、自分を振り返ると、まだまだ、真剣に反省できていない、と思います。

全然、どん底ではない、ということなのかもしれません。

成功するために、あえて、どん底を経験する必要はないと思うのですが、著者によると、成功する人は「どん底」ではなくても「どん底」のような状況を自ら作り出し、前進している、というようなことを言っていました。

もっと自分に圧力をかけなければいけないのかな、私は、まだまだ全然のらりくらりと生きているな、と感じさせていただきました。