ローランド『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』感想

2024-01-15

前からちょっと読みたいな、と思っていた本です。

以前、たまたまついていたテレビでローランドの密着取材が放送されていました。

その中で、お客様からのクレームを受けたホストの反省会のシーンがありました。

ローランドは

「俺たちは、ありえないくらい高いお金を払ってもらってお客様に来てもらっているんだ。」

というようなことを言っておりました。

金髪で、たまたま顔とスタイルがいいから売れっ子になったんだろう、思っていたんですが、その発言を聞いて、

「あ、この人、相当まともな人で、お金の価値もしっかり分かっている人なんだ」

と思いました。

色々と話題の多いローランドさんが、普段どんな気持ちで生活をしているのかを知りたいと思っていました。

さて、本を読んだところ、言っていることはまともですし、むしろそれ以上に、いい話を読ませてもらったな、と思いました。

この本を読むと、成功者と人生に不満を持って生きている人との違いは、単純に「やるかどうか、決めるか、決めなかったか」だけのような気がしてきました。

つまり、「私はこれを成し遂げる」と決めて、何度失敗してもひたむきに、自分を信じて努力をする人だけが、自分の満足できる人生を歩むことができるのでしょう。

「プライドなんて邪魔だし、そんなものは早くに捨ててしまった方が良い」と思っていましたが、この本を読むと「プライドを持つこともとっても重要である」ということがわかりました。

さて、いくつか気になった発言を以下、掲載させていただきます。

・ドライブ中にふと言葉が浮かび、思わず車を停めてメモすることもあるぐらいだ。
・スマホで一番最後に撮った写真は?仕事のメモ。なんでも写真撮ってメモしている。

『メモの魔力』という本がありました。
メモを頻繁にする人、メモ魔は成功する可能性が高いといいます。
成功するためにはメモ魔になれ、とも言われます。
ローランドもメモ魔のようです。

・自分が信じた道を、仮に全員が反対と言うのならば、その全員が間違っていたのだということを証明すればいいだけの話だ。

確かにそう思います。昔「クイズ100人に聞きました」というクイズ番組があり、なんとなく100人がそうだといったら、正しいような気持ちになってしまいます。
でも、よくよく考えたら、100人なんて世界の全人口と比較したら、本当に微々たるもの。
日本人全員でも世界の人口に比べたら微々たるもの、と思えば自分を信じられるのかもしれないな、と感動。

・ホストとは、夢を魅せる仕事だ。そんな立場の人間に生活感があったら、夢なんて魅せられるわけがない。その感覚は、ディズニーランドと同じである。

すごい。本当にこの人はプロのホストなんだと思った。つまりは、日常生活でもホストのように格好良く振舞わなければ、普通の人に成り下がってしまうということをよくよく知っている。だから、彼はコンビニにさえ行かないという。
同じように彼は「人が見ていないときこそ、格好つけるのだ」という。なぜなら「人が見てないところで格好つけられない奴が、どうして人が見ている時に格好つけられるのですか?」だそうです。

・なんてったって、女が喜ぶと書いて「嬉しい」だからね。
・どんな状況でも相手を笑顔にすること、忘れないで!

以前、焼鳥屋で働いていた時の私の自慢は、怒っているお客様も帰り際には、「お兄さんのおかげで楽しかったよ」と言って帰らせることができる、ということでした。
最近、周辺の人を笑わせるということができなくなってしまった。なぜだろうと考えると、やっぱり自分に余裕がないからかもしれない、と学ばせてもらいました。

・仕事道具への愛情=仕事への愛情だと思う。

なるほど。逆に自分が大切に扱うものこそ、自分が大切に扱う仕事道具こそに、自分に適している仕事のヒントがあるのかもしれないと思いました。
私が、大切にするものはと考えてみると、本です。
本が汚れたり、雨に濡れたりするのは大嫌い。
必ずカバーをするし、本を持っている時に雨が降ってきたら必ずシャツの中に入れて抱えて移動する。
本に関するなんらかの仕事が私の好きな仕事なのかもしれないと考えさせられた言葉でもありました。

・お金よりも暴力よりも、なによりも「男としての魅力」が一番人を引きつけて離さないものなんだ。

その通り!いくら高いお給料をもらっても、いくら怒鳴られても、そこにこの人のために良い仕事をしたいと思ったことなどない。むしろ、その逆で、絶対に陥れてやる、と思ってしまうもの。人の扱い方をさすがによくわかっていらっしゃる。

・だからいつもアドバイスするのは、自信のあるフリでいい。自信のあるフリを頑張ってやってごらん、と。
・心理状態は変えられなくても、仕草ならその瞬間から変えられる。

本当に自信を持つのは難しい。でも確かに自信を持つフリをすれば、周りからあの人は自信がある人だと扱われ、そして自分も自信を持てるようになってくる。いいこと言うなと思いました。
そして、ふと実はローランドも自信を持っているフリをしているのかもしれないな、と思うのでした。

・ローランドですら負けることがあるんだぞ!メッシだってPKを外すんだ。お前は神様にでもなったつもりか?

正直、この言葉を読んで笑いました。本当にその通りだ。ちょっとした失敗でクヨクヨと落ち込んでいる。それっと本当に自分は絶対に失敗しない神様だと思っているのかもしれない。ロナルド・バッジオだってワールドカップの最後のPKを外して敗退した。どんなにすごい人でも失敗はする。だから落ち込む必要なんてない、と慰めの言葉には最高の言葉じゃないだろうかと感動。

さてさて、まだまだ、たくさん紹介したいローランドの言葉はあるので、ぜひこの本を読んでみてください。

ローランドの本ということで、女性の読者の方が多いのかもしれませんが、男性にお勧めです。

そのへんの啓発本よりも役に立ちそうな言葉がたくさん並んでいます。

そして、是非読んで欲しいのが「エピローグ」です。

この人は、これだけお金持ちになって、「自分の欲しいものは全て手に入れた」と言えるような人なのですが、すごいのは決して人への感謝を忘れていないということ。人を幸せにすることで自分も幸せになることができると、まずは与えることを惜しまない人なのだ、という人柄がわかります。

なるべくして、このようになった人なんだなとある意味、納得させられました。

啓発本としてめちゃくちゃお勧めの一冊です。

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