動画とSNSと子供の学力

2024年7月30日の朝のニュースで、文部科学省が2024年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表し、SNSや動画視聴長いほど全教科で正答率低く、とありました。

一見、インターネットで動画やSNSを見せるのよくないな、という感じになります。

でも、この結果だけで、動画は見せない方がいい、というのはどうかなと思います。

私は5歳の娘には思う存分動画を見せています。

なぜなら学習効果が高いからです。

普通に生活していたら知るはずのないことなどをたくさん覚えてくれます。

恐竜の名前や昆虫の名前。その他にも地震が起きた時はどういう行動を取るべきなのか、知らない人に声をかけられたらどうするのか、ということも動画から学んでくれています。

ただ、気をつけていることは、子どもが動画で見た内容を私に話してくれる時はしっかりとうなずきながら聞いて、質問をしたり、解説をしたりしています。

たとえば、

「OOちゃん(動画に出てくる女の子)がねオーストラリアに行ったんだよー。私も行きたい」

と娘が言う時は、

「オーストラリアってどこだろうね?」

と地図を広げて確認したり、オーストラリアの旗を見せたりします。

おかげでオーストラリアの旗は認識しましたし、そこから派生して色々な国の旗に興味を持ち、いくつかの国の旗も覚えてくれました。

学力の問題は、子どもに動画を見せたら見せっぱなしの親や大人にあると思います。

子どもは新しく学んだことや、知ったことを話したがります。

それを大人が聞き流していたり反応をしなかったりしたら、子どもは動画で見た内容や知った内容を大人に話さなくなります。

すると、はたから見ると「この子どもは家族と話をせずに動画にハマっている」というように見えます。

インターネットの動画には子どもが興味を示すものがたくさんあります。

それを活用して子どもとしっかりとコミュニケーションを取ることが重要なのではないでしょうか。

動画やSNSを見て成績が下がっているのは、SNSや動画以前に単純に親子のコミュニケーションができていないということではないでしょうか。

ゲームも同じで、ゲームに依存するのは、リアルの世界で居場所がないから、もしくはリアルな世界で心地の良い場所がないからだと思います。

家庭内で子どもが話すことをしっかりと聞いてあげて、反応を示せば子どもの承認欲求は満たされゲームにハマりすぎるということはないと思います。

それとは逆に顔を見れば「勉強しなさい」。

食事を一緒にしている時には「なんで、あなたは成績が悪いの。OOちゃんは学年でトップらしいじゃないの」などという話をされたら、子どもにとっては食卓は苦痛でしかありません。

そのうち食事を親と一緒にするのも嫌がり、親と顔を合わせることも嫌になり、部屋にこもってゲームにハマったり、SNSにハマったりするのでしょう。

結局のところは大人と子どものコミュニケーションが大切という本質的な部分は、昔から何も変わっていなのかも、と思うのです。