子どもに無理やり漢字の書き取りテストをやらせてみた結果

2024-02-19

ここ数日、子どもの学力低下、特に読解力の低下が著しい、というニュースが世の中を賑わせております。

そのようなニュースに刺激を受けたわけではないのですが、昨晩、小学6年生の息子に無理やり漢字の書き取りテストをやらせてみました。

ことの発端は「1日にゲームは2時間だけ」という約束を破って6時間近くゲームをしていたので、「宿題はちゃんとやったの?」と問いただしたことでした。

すると「ちゃんと、やってる」と言って漢字のプリントを持ってきました。

確かにちゃんと漢字は書かれていたのですが、もちろん答えは丸写しです。

そして、もちろん、書いたのは一度だけ。

ということで、

「そっか、宿題ちゃんとやっているんだね?偉いね。じゃ、ちゃんと勉強したなら、ここの漢字全部書けるよね。『半信半疑』って書いてみて?」

と言ってみました。

すると、ずっと、黙っているではありませんか。

「そうやって、ずっと黙っていたらゲームもできないよ」

と言って、私は彼を無視して、自分の仕事をはじめようとしました。

すると彼が、

「忘れたし、書けない」

と言いました。

「漢字は、書くだけじゃなくて、覚えて、書けるようにならないと意味がないからね。冬休みの宿題に出ている漢字を全部覚えて書けるようになったら、ゲームやっていいからね」

と言いました。

彼の反応は

「そんなもん、150問もあるのに、冬休み中に全部覚えるなんて絶対無理やん!」

と泣きながら叫びはじめます。

「大丈夫よ。ゲーム2時間やっている時間があったら、2時間で全部覚えられるし」

「そんなん、絶対無理だし。嫌だし」と息子。

こんな押し問答をしていると息子が、

「わかったし。でも、2時間過ぎても覚えれんかったら、もうゲームやるし。で、何に書いたらいいの」と息子。

「明日、ノート買ってくるから、明日からやろう」と私。

「いや。今から漢字の勉強するから、勉強している間にノート買ってきて」と息子。

ということで、私は強風で雨が降る中、近くのドラッグストアに漢字練習帳を買いに行きました。

戻ってくると、息子が、

「いいよ。漢字勉強したし」

とのこと。

「今日、一気に150問やる?それとも今日は50問だけやる」
と聞いたところ、息子は

「50問やる」

と言います。

そして、ルール説明です。

1問から順番に声に出して読むから、その漢字を書いてください。一つでも間違っていたら、全部最初からやり直しです。全問正解したらおしまいです。

息子は、涙を流しながらとりあえず、鉛筆を握って、準備をします。

「電源」
「大盛りのご飯」

などと読んでいきます。

まずは、「ご飯」でつっかかります。

間違ったものを飛ばして次に行こうとすると、

「え、間違ったところを練習して、また最初からやったほうがいいやん」

と息子。

「じゃ、そうしようか」

と言って、進めようとするにも、間違いばかりで、なかなか次に進むことができません。

そのうち、息子が
「間違った漢字は、間違ったところで、5回くらい書いて、それで最後まで一回やってしまおうよ」
というので。

「いいよ」

と伝えて、そのように50問進めます。

50問終わったところで、息子が

「じゃ、最初から」

というので、

「ていうか、自信のない漢字を何回か練習にして、完璧にしてからテストする方が早く終わるんじゃない」

というと息子が

「そうだね」

と言って、最初から問題を見直して、

「これは、わかりそうだけど、自信ないから練習しとこ」

などとブツブツ言いつつ、勉強を進めます。

しかし、この頃には涙はなく、楽しそうで、笑顔になっていました。

そのうち息子が「大丈夫」というので、テストをはじめます。

すると、今回はスルスルと進みます。

書くのに時間がかかった問題はありましたが、結局のところ書けなかった漢字は一つだけでした。

そして、その漢字に関してもいつもはすぐに

「答え、教えて。いいやん」

という息子なのですが今回は

「ちょっと、待って。わかりそうだから、絶対に答え言わんで」

と自分の力でなんとか漢字を書こうと、書いては消して、書いては消して。

結局、最後はヒントを与えて、テストは全問正解で無事終了。

漢字の練習にかかった時間は、約2時間15分。

最後に息子の一言。

「2時間15分で、こんなに漢字書けるようになったやん。すごくない!」

との達成感溢れる言葉。

これが、おそらく成功事例につながることでしょう。

2時間あれば、相当な勉強ができるということを、学んでもらえたら嬉しいのですが。

宿題や勉強をやりたがらない息子。

その理由は、単純に達成感が実感できなかっただけなのかもしれません。

無理やり漢字の書き取りテストをやらせてみた結果、最初はいやいやだけれども、最後は笑顔で達成感溢れて自身がついたようでした。