NPOはじめるのなら、まず読もう!『上手くいくNPOは定款でビジョンを語る!』

2025-01-22

現在、私はNPOに勤めています。
最近、ファンドレイジングが必要かなと思い、ちょっと勉強しようと思いアマゾンで「ファンドレイジング」と検索してみたところ、この本が出てきました。
Kindle Unlimitedで読めたので、すぐにダウンロードして読んでみました。

タイトルに定款とありますが、定款の話だけではなくNPO全体の経営の話にもつながることで、参考になる本です。

現在、日本には51,589件のNPO法人があるようですが、これまでに解散した法人の数は17,105件あるとのことです。平成30年度だけでみると47のNPOが設立認証されているものの、59が解散しているそうです。

つまり、NPOを立ち上げたとしても、人材と資金不足から経営的に継続していくことがなかなか難しいそうです。

しかしながら、ほとんどの団体が寄付やボランティアの募集は最初から諦め、何も行動を起こしていないとのことです。

そこで、本書が提案していることが、コミュニティの形成を目指すことです。

「いつでもあなたのNPOを応援してくれて、寄附やボランティア参加など、それぞれ自分たちにできることで支えてくれる人たち。また、いつでもあなたのNPOのファンでいてくれて、何かサービス提供があれば受けたいし、イベントがあれば参加したいと思ってくれる人たち」で形成されるコミュニティが必要とのことです。

そして、コミュニティ形成を行うためには、この団体がどのような課題を乗り越えるために活動をしているのか、ストーリー性のあるメッセージを発信する必要があるのです。

そこで、定款でしっかりと、その団体が行う活動について記述しなさい、というのがこの本の言いたいところです。

このように、前半で定款の重要性が述べられたところで、後半部分では定款の書き方が書かれています。

定款を書くヒントとしては、「どんな場面で、誰が、どんなことで困っているのか」を明らかにして、その状態を放っておくと、未来はどうなるのかを考え、それを解決するためには、何をやるべきなのかを語ると人を惹きつける、人が賛同してくれる定款が書ける、ということが教示されています。

この他にも定款を書くポイントが色々と示されており参考になります。

NPOを立ち上げようとしている方、NPOに勤めている方、NPOを経営している方は読んで損のない内容となっています。

おすすめの一冊です。

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