私がマンションや家を買わない理由

2019-02-07

最近、義父から

「なんで、家を買わないんだ!!いい、安い物件がそのへんにいくらでもあるから、買ったらいい!!」

と強く言われ、それに対して私は「絶対に家は買いません」と貫きました。

義父は

「お前はこの土地に居座るつもりはないから、家を買わないんだな!わかった」

と、気に入らないながらも納得したようでしたが、そういうわけではありません。

マンションや家を購入したとして、その土地に居座らないとしても、貸したらいいだけの話ですから、この土地にこれからも住み続けることはない、ということがマンションや家を購入しない理由ではありません。

一番大きな理由は、以前、高給取りだった頃に、不動産業者が職場に訪ねてきて、しきりにマンションの購入を勧められたのですが、どうも腑に落ちない点があったので、今のところ家は買わない方が良いと考えております。

大まかに言いますと、当時の話は以下の通りです。

・東京の都心にワンルームマンションが新築されるので、購入しませんか?
・東京にお住まいでなくても、マンション経営に最適な物件です。
・新築マンションで、家賃8万円くらいになると思います。
・購入した際には、1ヶ月あたりのローンの支払いが11万円で40年のローンです。
・家賃収入が8万円と考えて、月3万円の支払いだけで、40年後にはマンションがあなたのものになります。

という内容でした。

私は話を聞きながら、いろいろとネットで調べて、最終的にお断りいたしました。

その理由は以下の通りです。

1)誰も住む人がいなければ、月々11万円支払わなければならない。
2)マンション経営と言いながら、とりあえず最初の40年はお金が出て行くばかりである。
3)40年後にローンが終わったとして、築40年のマンションに入居してくれる人はいるのだろうか?
4)売却しようとしても、築40年のマンションを購入したいと思う人がいるだろうか?
5)築40年以上のマンションや家を購入する際にローンを組むのは難しい。現金で支払う人などいるだろうか?
6)マンションが売れない場合、維持・修繕費用を出さなければいけないが、ローンが終了しても月5万円くらいは引き続き支出がある。
7)マンションが売れずに相続することになった場合、相続税がかかってくる可能性がある。

ということで、結局、いろいろと計算してみると、マンション経営と言いながら、入ってくるお金よりも出て行くお金のほうが多かったのです。

この話は東京の都心、両国の物件だったので、うまくいけば稼げるのかも、と一瞬考えもしましたが、高給ではありながら、終身雇用の身ではなかったので怖かったという気持ちもあります。

しかし、この話が人口減少の著しい地方都市で出てきた話だったらどうでしょうか?

まず不安材料として、

「売却したい時に買ってくれる人がいるのだろうか?」

があります。

人口減少が著しい地域で築40年のマンションや家が売れるでしょうか?

しかも、現在私が住んでいる地域は、空き家が多くて0円でも譲りたいが、もらってくれる人がいない、という地域です。

40年後には土地の値段が上がっている、という根拠があれば購入してもいいかもしれませんが、土地の価格がどんどん下がっている地方都市でマンションや家を購入するメリットがなかなか思いつきません。

ということで、今、住んでいる場所でマンションや家を購入して絶対に得する、という明確な根拠があれば、マンションや家を購入してもいいかなと思います。

今のところ、私の中では2世帯住宅を購入して、1世帯には私が住み、もう1世帯は他人に貸してローンの支払いをする、ということくらいしか、良い方法は思いつきません。

もしくは、とてつもない田舎暮らしで自給自足をして生活していく、という生活をはじめる覚悟ができたら、田舎に畑つきの家を購入することでしょう。