堀之内 九一郎『どん底からの成功法則』感想 その2
昨日、紹介させていただいた、リサイクルショップ「生活倉庫」の創設者であり代表を務めた堀之内九一郎さんの著書『どん底からの成功法則」の続きです。
堀之内さんは、鹿児島の裕福な家庭に生まれるものの、両親を早くに亡くし、家業を継ぎます。
しかし、廃業させてしまい、その後両親から譲り受けた多額の遺産も遊んで使い切ってしまいます。
その後、40種類以上もの事業を立ち上げるものの、すべて廃業させてしまい1億5000万円の借金を抱え、自殺を試みたこともあります。
1985年に鹿児島から東京を目指すのですが、浜松市内で所持金が底をつき、ホームレスとなってしまいます。
ホームレスの際に捨てられた家電製品を修理し、ホームレス仲間や中古屋に売って、お金を稼義、そこで貯めた18万円を元手に、15坪の倉庫にリサイクルショップ・生活創庫を開店させます。
1992年に法人化し最盛期に年商102億円となるのですが、2013年5月1日にネット化の影響を受けて、約15億円の負債を抱え倒産してしまいます。
現在は鑑定士や実業家として活躍しているという、堀之内さんの、どん底から這い上がり秘訣を、本書から学ぼうと思います。
まず、どん底から這い上がるためには、スピードが大切だと堀之内氏は言います。
成功したいと思いながら、のらりくらりと毎日を過ごして成功した人はいない。
ましてや何らかの失敗でどん底にいる人で、順序よく一つずつ、などと言っていたのではそこから這い上がることなんてできない。
判断する速度を速くすることで、それだけ多くのいろいろな縁に出会うチャンスが生まれる。
その判断に迷う時には、儲かるかどうかなんていう損得勘定なしに、ただただ「楽しい」という気持ちを大切にすれば、判断を間違うことはない。
なぜ人を正しく見ることができないのかというと、それはこちらの損得感情が頭にあるから、と堀之内氏は言います。
そして、運を強くするためのもう一つのコツは、何かやりたいというときに、その「やりたいこと」や「目標」をとにかく明確にするよう心がけることと言います。
どんなにすぐれた能力があっても、すばらしい能力をもっていても、本人にその力を出す意思がなければ、その能力はないのと同じ。だから、「何がなんでもやりたいこと」、それがその人の能力になるのだそうです。
この世の中、楽しいことをやりたいと思っていても、ついつい「これ、儲かるのかな?」などと考えてしまいがちです。
どん底にいるときこそ、人は「どうしたら儲かるのか?」と考えてしまいがちですが、判断基準として「儲かるから」ではなくて、「楽しいから」と考えた方がどん底から這い上がる糧になるというのは、新鮮な考え方だと思います。
やはり、人を動かす力は結局のところ「お金」ではなく、それ以上に楽しいか、楽しくないか、ということなんだと改めて実感いたしました。
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