子育て短歌 5歳 10月
コンビニの朝イチホットコーヒーが冷める速さに秋の訪れ
暑くても寒くなっても変わらない吾子に会いたい自転車の帰路
木の上で迷子みたいにひとりなく10月のセミ狂った地球
衣替え冬の上着はちんちくりん嬉し苦しい吾子の成長
好物の嗜好が変わる年長さん毎食ラーメンせがまれるパパ
繁忙期帰宅が遅く朝早く起きてる吾子に会えない秋の日
金木犀イチョウの香りを背景に遅れて咲いた白曼珠沙華
三連休真っ暗な家帰宅して嬉し寂しい一人の夜長
三連休待ちに待った最終日吾子と遊ぶもすぐさま棄権
日曜に約束がある土曜日の夜の気分は幸せ絶頂
「ちょーピンチ」吾子が叫んだ通園路川面に増える大きな輪っか
背の高いアワダチソウの草原を駆け抜けた吾子「パパちょーくさい」
待ち侘びた吾子の最後の運動会天気予報でブルーに落ちる
体重が重くなった5歳児に抱っこ迫られ筋トレ開始
運動会延期になった吾子とパパ室内パークで大運動会
肌寒い秋の川辺の白鷺が羽ばたく先に鰯雲の群れ
延期した運動会は晴れ模様お仕事のパパ空虚なエール
運動会いけないパパの出勤を邪魔する吾子の泣きべそ痛し
運動会選手宣誓した吾子の「こころのなかは、ちょーこわかった」
肌寒い曇った空の通園路吾子の歌声「シャラララ」響く
背の伸びたアワダチソウがキラキラと光る畦道かけていく吾子